体験する仏教  

ずっと、ずっと求めていたブッダの智慧

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

清潔志向の落とし穴に、陥っていませんか

コロナ禍で、頻繁に除菌スプレーで掌を消毒するようになりました。コロナ対策は必要ですが、掌を含めて人間の身体に棲んでいるいる微生物の多くは、わたしたちの健康上、必要な存在であるということを忘れると、バランスを欠くことになるでしょう。 微生物た…

死後の世界は存在します。しかし・・・。

幼いころ、わたしは死を恐れていました。自分の意識がすべて消滅していまうというのは耐え難い恐怖でした。 それが中学生のころに「心霊研究」と出会い、やがて仏教者として修行をしていくなかで、「死後の生」を確信するに至りました。今では、人の意識が死…

開運の第一歩・何をしたら良いの

パナソニックを一代で築き上げた松下幸之助氏。氏は「経営の神様」と呼ばれていますが、創業時、採用の面接で必ずある質問をしたといいます。それは「あなたは運がいいですか」という質問です。 どんなに優秀な青年でも、運が悪いと答えた人は採用しませんで…

ビックリするような供養もあります

日本人は先祖だけではなく、動物や生物、さらには使用した道具までを供養してきました。 生類供養(しょうるいくよう)という言葉がありますが、「生類」には牛馬などの哺乳類だけではなく、鳥類、魚類、虫類までが含まれています。 殺虫剤製造大手のアース…

霊的現実主義ー霊を感じる人へー

霊的現実主義。これはまるで「白い黒熊」みたいな言葉ですね。 「現実主義」というのは、目に見える世界にしっかりと足を着けて生きる在り方です。一方「霊的」は、「あの世」という、目に見えない不可知の世界と深いつながりのある言葉です。 「霊的」と「…

霊の存在を前提として供養しています

なぜ、わたしがお念仏からお題目に移ったのか。「法華の僧ですが、お念仏を称えていました」ではお伝えできなかった、もう一つの大きな理由があります。 それは、「人は死後、どうなるのか」という疑問に、お念仏の教えが明確な答えを用意していなかったとい…

法華の僧ですが、お念仏を称えていました。

前回の記事「嵐の中で静けさを感じていたい」の最後に、こう記しました。 「なぜ、浄土真宗の僧侶ではなく日蓮宗の僧侶になったのか。そのわけは次回に記すことにいたしましょう」 このことを記すにあたっては、少々ためらいもあります。浄土教系の宗派の僧…

嵐の中で静けさを感じていたい

無常の世に生きる不安、寄る辺のなさを超えることなく、わたしは成人しました。ですが、無常の世を超えたいとは思ってはいても、無常であるこの世を否定していたわけではありません。 日蓮聖人は、「極楽百年の修行は穢土一日の功に及ばず」と言われました。…

仏教少年

井上陽水に「少年時代」という歌があります。名曲です。文化祭で生徒のバンドのボーカルとなり、体育館のステージ歌ったことがあります。 これはわたしの中年時代のの懐かしい、いや恥ずかしい思い出です。 それはどうでもいい話でした。今回は、わたしの中…

南無妙法蓮華経が嫌いな人も多いと思います

日蓮聖人が生きた鎌倉時代、南無阿弥陀仏とお念仏を唱える声が我が国を覆っていました。南無妙法蓮華経とお題目を唱える人の数は、聖人亡き後、門弟たちのの弘教によって増えてはいきましたが、念仏者の数には及びませんでした。 時代劇で死者に手を合わせる…

24時間お題目リレーに参加しました

昨日は、24時間お題目リレーに参加しました。これはネット上で、一人1時間の枠で、24人の僧侶が順に唱題(南無妙法蓮華経を唱えること)をするというものです。毎月1回、朝8時に始まり、翌日の朝8時まで行われます。誰でも視聴することができます。 コロ…

これもまた過ぎ去っていく

諸行無常(万物は常に変化して永久不変なものはないこと)は釈尊の説かれた真理です。 古典の授業で「諸行無常」を解説し、「無常でないものを挙げることのできる人はいないでしょう」と話を締め括(くく)ったところ、一人の生徒が挙手し、こう言いました。…

絆(きずな)の恐ろしさ

絆に恐ろしさを感じることがあります。 「断ちがたい人と人との結びつき」それが絆です。東日本大震災以降、絆の大切さを語る人が多くなりました。人が生きていく上で絆が大切であるということに私も異論はありません。ではなぜ絆に恐ろしさを感じることがる…

御霊入(みたまい)れ

新しく仏像をお祀りする際、御霊入(みたまい)れをします。御霊が入っていない仏像は、美術作品にすぎません。 横浜のデパートで京都寺院の宝物展が開かれたときのことです。わたしと一緒に仏像を拝観していた妻が不思議そうに言いました。「何の氣も感じな…

物に籠(こも)る思い

「ジェニファー、おはよう。今日も一緒に頑張ろうな」 教室に入ると、まずそう言って学校生活をスタートさせる男子高校生がいました。 ジェニファーは、ガールフレンドの名前ではありません。彼の愛用するボールペンに付けられた名前でした。「おはよう・・…

生き霊

教え子のS君が、ベッドに入って灯りを消したときのことです。突然、彼と同じ年ごろの女性の顔が現れ、しばらくすると消えたといいます。その女性は、暗闇の中でS君のことを見つめていたということでした。 「友達でもないし従妹でもない。いったい誰だろう・…

トラウマと業

アドラー心理学に関して、いくつかの記事で言及しました。それを読んで、アドレリアン(アドラー心理学を学んでいる人)は、違和感を抱いたかもしれません。小島はアドラーを分っていない、と思った人もあるでしょう。それは、わたしがトラウマを肯定してい…

丹田呼吸法

まず、前回の記事「呼吸のちから」の補足をしておきます。 鼻と口のどちらで呼吸をしたらよいのか、迷う方もあると思います。ヨガでは鼻呼吸をします。氣功では一般に口から吐いて鼻から吸います。この逆はなさらないでください。 昔わたしが氣功を習った先…

呼吸のちから

大学の推薦入試に向けての面接指導をしていたときのことです。 「ぼく、あがり症なんです。これって気合で乗り切るしかないですよね」そう一人の生徒から問われました。 「心臓のドキドキを収めようと思えば思うほど、却ってそれが激しくなるなるっていう経…

共同体感覚と仏教

アドラーの提唱する「共同体感覚」についてブログ中で触れました。共同体というのはわたしたちが所属している世界です。共同体としてまず思い浮かぶのは、家庭や学校、職場でしょう。地域社会も共同体です。 「自分には仲間がいて、自分は所属する世界にいて…

「わたしは人の役に立つことができる」という思い

YMCAでお話をしてきました。テーマは「自己を育み、他者を育む」です。人が幸せになるためには、お金や健康が必要だということに、反論をする人はいないでしょう。 ですが、十分なお金を所有し健康に恵まれながら自らいのちを絶った人を、わたしは複数名、知…

幸福になるための三つの条件

「なぜ、仏教僧のブログにキリスト教会のイラストが」そう不審に思った方があるかもしれません。実はわたし、キリスト教に改宗しまして・・・というのは冗談です。 今日の夕刻、YMCAでスピーチをすることになっているのです。 YMCA(Yong Men`s christian As…

生まれて来ることができなかった子ども

二十年以上昔の話です。わたしのクラスにT君という、水泳部に所属している明るくてアクティブな男子生徒がいました。彼は一年間アメリカに留学することとなり、「頑張ってこいよ」と、わたしは彼を応援していました。彼には付き合っている彼女、Uさんがいま…

御会式法要から帰ってきました

自慢じゃありませんが、わたしは不器用です。それもかなりの不器用です。ということで、僧衣を畳むのにも時間がかかります。身延山での三十五日間の修行で、毎日衣を畳んできたのに、着るのも畳むのスームーズにはいかない。今日の蓮馨寺の御会式でも、ぎこ…

御会式に行って参ります

これから横浜・蓮馨寺の御会式(おえしき)に行って参ります。お会式とは日蓮聖人の御命日にあわせて営まれる法要です。日蓮聖人の入滅された(亡くなられた)のは十月十三日ですが、お寺によっては、この日ではなくその近辺の日に御会式が行われます。写真…

死者と共に生きる・その2

昨日「死者と共に生きる」をこのブログに掲載した後、穏やかで満ち足りた思いに満たされました。きっと美味しいものを食べたからでしょう・・・というのは冗談です。「自分たちは決して消えて無くなってしまったわけではない。このとを伝えてくれてありがと…

死者と共に生きる

高校一年のときの生物の時間、担当の先生がこう言いました。「君たちの中に仏壇の前で手を合わせるという非科学的なことをしている者はいないだろうな」もう半世紀ほども昔の話ですが、当時から、いや、ずっとそれ以前から「死後も人は生きている」と考える…

「わたし」って何?

わたしの母は、仲の良い友人と旅行に行って帰ってくると、その友人とそっくりな話し方になっていました。そしてあたかも自分の考えであるかのように友人の考えを語っていました。母は優しい人でしたが、確固とした自我を持っていなかった気がします。 わたし…

仏の種

写真の青空の下に茂っている樹木は、我が家の土手に生えている榎木(えのき)です。 『徒然草』には「榎木の僧正」の話があります。 良覚僧正という腹悪しき(怒りっぽい)お坊さんがいました。このお坊さんの寺に榎木があったので人々は彼のことを榎木の僧…

草も木も仏と成る

中学時代、「技術家庭」の課題で、家で菊の花を栽培したことがあります。わたしは、立派な花を咲かせて賞をもらいました。 特別な肥料をやったり、環境に配慮したりといったことは何もしていません。ただ、誰もやってないであろうことを一つ試みました。それ…