2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧
わたしは、周囲の方が、僧侶としてのわたしに依存しないように気を付けています。また、神仏にも依存しないようにと伝えています。 と言っても、真に辛いとき、苦しいとには、誰にでも神仏に助けを求めたいと思うことはあるでしょう。わたしは、それを「心が…
昔のことですが、浄土真宗の御門主が地方を教化に巡った際、御門主が入った後の風呂の湯を、村人が有り難く頂戴して飲んだという話があります。 これは現代の話ですが、ある仏教系新宗教教団の本部のトイレには、教祖様専用の金ピカのスリッパが置かれてある…
「このごろ読書の時間が取れていないなあ」と思って、今日、仏教書を開いたら、こんな言葉に出会いました。 「輪廻とか、カルマとか、近代化の文脈の中ではすでに過去に属するものとして否定されなくてはならないもの」 積極的に禅の指導をされている、道元…
わたしは心霊研究をしてきましたが、その過程で、何人かの霊能者から、わたしの過去世を伝えられたことがあります。ちなみに前世というのは今回の人生の直前の生涯、過去世は、それ以前の複数回の生涯を言います わたしは、過去世があるということを認めてい…
無差別に人々にに危害を加えて、自身も死を望むような事件が相次いでいます。他者との比較の中で、自分は価値のない存在だと考え、絶望する人が増えていることが大きな要因である気がします。 かつて、高校一年生のある教え子は、わたしにこう言いました。 …
私塾を開いています。 というと、わたしはは高校の教員であったので「学習塾を開いているのかな」と思う人もいるでしょう。ですがそうではありません。仏教塾です。 塾の名は、香風塾。「香風」は法華経中にある言葉です。浮世の塵(ちり)を仏法の風で払い…
スピリチュアルな世界では、龍神さんがブームになっています。龍神さんはお金や運気をもたらしてくれる。そう思って龍神さんを信仰している人は多いようです。 わたしも龍神さんが好きですが、現世利益を得るために龍神さんを拝むことはしません。財を運んで…
昨日は、世界各地の日蓮宗僧侶がお題目の祈りをインターネット上でつなぐ「24時間お題目リレー」の日でした。わたしは、斉藤大法上人との対談、唱題(南無妙法蓮華経を唱える修行)をさせていただきました。この時に起こったことを記します。 ふつう唱題時の…
今、三十歳を越えているリョウタ(仮名)は、わたしの教え子で、数学が大の苦手でした。彼が数学の定期考査で赤点を取るのはいつものこと。リョウタは補講を受けて何とか二年生に進級しました。 二年生になったばかりのある日、リョウタが真面目な顔で、わた…
受験のシーズンとなりました。教え子の息子、ショウゴ(仮名)が、かつて、わたしが勤務していた高校を推薦入試で受験することになり、指導を依頼されました。 推薦入試には、個人面接があります。面接試験のポイントは、受する高校が求める生徒像を的確に理…
身延山での二日目は、昨日とは打って変わって快晴でした。朝五時半に宿坊を出て、六時から始まる久遠寺の朝勤(ちょうごん)に向かいました。都心に住んでいるガクトは、星がきれいに見えることに感動していました。 広い久遠寺の本堂には一切、火の気があり…
1月11日から12日にかけて、一泊二日で身延山に参詣してきました。中学一年生の男の子、ガクト(仮名)も一緒です。11日から中学校は始まりますが、彼は、両親の承諾を得て、わたしにくっついてきました。 ガクトは、わたしの教え子の息子です。ですが身延で…
コロナ禍の中で、葬儀のかたちは大きく変化しています。お通夜をしない一日葬が増加しています。 直送も今後さらに増えていくことでしょう。直送は「じきそう」もしくは「ちょくそう」と読みますが、病院で亡くなつた人の遺体を直ぐに火葬場に運び、荼毘(だ…
仏教寺院で、人々は経済的に豊かになることを願って手を合わせています。「自分さえよければよい」という思いでなければ、物質的に豊かであることは肯定されてよいでしょう。 ですが、仏教の開祖、釈尊が、この世の豊かさを捨てることから修行をスタートさせ…
正月、長男一家が住む家に行きました。昨年から居住し始めた家で、初めての訪問でした。庭の崖下は谷間で川が流れており、その向こうは鬱蒼とした森です。庭には何本かケヤキなどがそびえ立っています。 長男は、都心部の大学に勤務していますが、毎日出勤す…
先日、池上本門寺の大堂で柏手を打って参拝している若者を見かけました。神社とお寺の違いがよく分かっていない人がいるようです。ですが、この区別は、実際難しいことがあります。。 「鳥居があるのが神社で、ないのがお寺」と言う人がいますが、一概にそう…
多くの人々が、明治神宮、成田山新勝寺といった大きな社寺に初詣に出かけます。 初詣は本来、居住する地域の氏神様に参拝するのが習わしですが、近代、鉄道会社が大きな社寺へと人々を誘導しはじめました。京浜急行電鉄の大師線はその一例で、川崎大師平間寺…
元旦、妻から「今年の抱負は何?」と訊かれました。 わたしは「頑張らないこと」と答え、狐狸庵山人(遠藤周作先生)の句を口ずさみました。 何事もする気はなくて寝正月 実際、本日、元日の午後、雑煮に餅を三つ入れて食べたら満腹になって眠気を催し、惰眠…