体験する仏教  

ずっと、ずっと求めていたブッダの智慧

修行してきました

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修行をしてきました。写真は修行道場です。

「えっ、修行ってお坊さんの修行でしょう。なぜそこにドラムが・・・。」って当然思いますよね。でも間違いなくここは修行道場なのです。

日蓮宗の僧侶の修行の中心は唱題、つまり南無妙法蓮華経とお題目を唱えることにあります。わたしも僧侶の端くれですので、朝晩、自宅の御宝前(ご本尊をお祀りした場所)で唱題をしています。

ところがなのです。こんなことが起こりました。

わたしが気合を入れて唱題をしていると、買い物から帰ってきた妻がその場にやってきてこんなことを言いました。

「私が家の前の坂道を上ってきたら、あなたの唱題をする声が聞こえてきたわ。それも我が家からかなり離れたところからよ!近所迷惑、困ります。大声で唱えるのはやめてちょうだい」

修行の師、斉藤大法上人から、わたしは、全身全霊で全集中のお題目を唱えるように指導されました。このようなお題目を唱えていると、自然と声が大きくなってしまうのです。

南無阿弥陀仏とお念仏をとなえる」と言う場合、「となえる」は「称える」と書きます。いっぽうお題目の場合は「唱える」と書きます。「称」には「しみじみと」といったニュアンスがありますが、「唱」には「大きく、はっきりと」といったニュアンスがあります。本来、お題目は朗々と唱えるものなのです。

妻から叱られてから、家では声を抑えて唱題せざるを得ません。そこで大音声で唱題できる場所はないかと考えて、まず思い浮かんだのはカラオケボックスです。実際カラオケボックスで唱題をしてみたことがあります。ですがボックス内の声は、かなり外に漏れていることが分りました。これでは他の利用客から「あそこのボックス、お経の声が聞こえてきて怖いです」とスタッフに苦情がくることが懸念されます。

その後、思いついたのが音楽スタジオ。写真は横浜駅近くの音楽スタジオの一室です。今日は、防音完備のこの部屋にノートパソコンを持ち込み、Zoomで大法上人の指導の下、はばかることなく大音声で唱題をしました。

法華経』には、「修行する場所は何処であっても、即ちそこは道場である」と書かれています。「音楽スタジオ即道場」なのです。