昨日は、24時間お題目リレーに参加しました。これはネット上で、一人1時間の枠で、24人の僧侶が順に唱題(南無妙法蓮華経を唱えること)をするというものです。毎月1回、朝8時に始まり、翌日の朝8時まで行われます。誰でも視聴することができます。
コロナ禍が契機となり、さまざまな国の僧侶がネット上に集まり、世界の平和を祈念して唱題することとなりました。
コロナ禍の中で、多様な場でインターネットでの交流が加速しているようです。コロナ前は、海外の僧侶と一緒に毎月唱題をするなど、考えてもみないことでした。
最初は、パソコンの画面を通して祈るということに、何か抵抗感がありました。ですが今は、このような形でも祈りが届くことを実感しています。参加してよかったと思っています。
斉藤大法上人が住職を務める要唱寺では、現在、月に複数回、Zoomで多くの方々と共に唱題をしています。これについても、はじめは、実際にお会いすることなく唱題することへの不安がありました。ですが今、パソコンの画面を通して、参加者のいのちと響き合っていることを感じています。多くの参加者から「癒されました」という声もお聞きしました。
昨日のお題目リレーでは、わたしは日本時間の午後3時から4時まで唱題しました。唱題前には短時間、英語スピーチし、終了後には日本語でお話をしました。
かつてわたしは高校の教員でしたが、国語の教員で英語は専門外。英語でのスピーチはホントに苦労します。音楽も専門外ですが、昨日はなんと英語で歌ってしまいました。曲名は「The rose」。その一番を歌いました。仏教とは関係のない歌です。ですがこの歌の歌詞は、僧侶のわたしの胸に響くものがあります。
簡単にその歌詞の内容を紹介します。
愛は、か弱い葦を沈めてしまうような川だという人もいれば、魂を切り裂くような刃物だという人もいる。終わりのない痛みを感じる飢えだという人もいる。わたしは、愛は花だという。そしてあなたは、そのたった一つの種。
日蓮聖人の遺文の中に「仏種」という言葉が登場します。仏種とは仏の種。この種が発芽して成長すれば、仏になります。
わたしは「The rose」を歌った後、こう言いました。「わたしたちは、皆たった一つの種を持っています。それは仏の種です」
美しい蓮の花は、仏の説かれた真理の象徴です。法華経の正式名称は妙法蓮華経。これを訳すと「白蓮華に譬(たと)えられる最も勝れた正しい教え」となります。
唱題をすることによって、わたしたちは仏の世界に向かって育まれ、美しい真理の花を咲かせることができる。このことを実感しています。
わたしは、英語のスピーチを「THE LOTUS SUTRA is the sutra of hope. (法華経は希望の経典です)」と締めくくりました。
昨日の「24時間お題目リレー」の斉藤大法上人とわたしの映像は、斉藤上人のFacebookで視聴することができます。