体験する仏教  

ずっと、ずっと求めていたブッダの智慧

道場を継承します


瀬野泰光上人の日蓮宗妙光結社を、泰光師がご高齢のため、拙宅に移転し、継承することとなりました。先日、そのためのリフォームが終わりました。

泰光師は、わたしを得度に導いてくださったお師匠様です。

結社というのは何人かの人が共同の目的のために作った団体ですが、日蓮宗では布教所のことを結社と呼んでいます。結社というと政治結社とか秘密結社が想起されます。あまり仏教的な薫りがしないので、わたしはそれに「法華道場」という語を付して、「日蓮宗妙光結社・法華道場」と呼んでいます。

文字通り法華経を講じ、南無妙法蓮華経を唱える道場です。道場ということで、畳ではなく板張りにしました。冒頭の写真がその道場です。

法華経如来神力品第二十一には、つぎのように記されています。

まさに知るべし、この処はすなわちこれ道場なり(当知是処 即是道場)

簡単に言うと、「あなたが合掌し、南無妙法蓮華経を唱える、今、ここが、仏道を歩む場、道場であるのです」という意味です。

法華の修行者にとっては、街中であろうと山谷であろうと、真剣にお題目を唱える場は、どこでも道場であるということです。

わたしは、この言葉をいつも胸に留めていますが、弘教をお任せいただいている僧籍にある身にとっては、法を説き、修行者と共に唱題できる拠点ができたことは、まことに有り難いことです。

わたしが若いころには考え及ばないことでしたが、インターネットを通して、遠く離れた場所にお住まいの方とも、この道場を瞬時に結ぶこともできます。

先日、遠方に住む方から、道場での先祖供養のご依頼がありました。コロナ禍でもありますので、わたしはZoomによる供養を提案しました。心のつながりは距離に関係はありません。インターネットを通して参列していただき、依頼者と共に道場のご本尊の前で、供養を営ませていただくつもりです。

オンラインで仏教講座やカウンセリングも実施していますが、今まではそれを書斎で行ってきました。これからは道場で行います。講座やカウンセリング終了後は、道場のご本尊に参拝していただくこともできます。

わたしは修行の師、斉藤大法上人のもとで、すでにインターネットを活用した24時間お題目リレーで海外の僧侶方とも修行させていただいていますが、これからは、道場にいながらにして、世界各地の方々と交流し、修行させていただけることとなりました。

本当に凄い時代になりました。

科学技術は時代と共に変遷していきますが、釈尊の説かれた真理は不変です。これも凄いことです。釈尊の教えは2500年の時を超えて今も変わらず、わたしたちが生きる上での道しるべとなっています。

道場を拠点として、釈尊の示された真実の道を、多くの方々と共に歩んでいきたいと思っています。