体験する仏教  

ずっと、ずっと求めていたブッダの智慧

見捨てられたペットの供養

以前、多くの白い日本犬を動物愛護センターで保護しているという話を聞いたことがあります。テレビのCMに登場する「白いお父さん犬」の影響だとのことでした。

子どもに「あの白い犬と同じような犬が欲しい」とせがまれて、親が買ってやったところ、「この犬、何でしゃべらないの。しゃべらないならいらない」と子どもが言って、見捨てられた犬を動物愛護センターで保護することとなったようです。

親はどのような躾をしているのでしょうか。悲しい話です。

最近はペットブームで、ペットを家族の一員として可愛がり、僧侶を招いてペットの葬儀をする人も増えています。ペット霊園やペットの納骨堂も増えているようです。

わたしは一昨年、妻の愛犬(パピヨン)が亡くなった際、妻に頼まれて供養の読経、唱題をしました。

ですが、中には冒頭の話のように心無い飼い主がいるのも事実。動物愛護センターでは、引き取り手のない犬や猫は殺処分することとなります。

全国で殺処分される犬と猫の数は、年間三万八千匹にのぼると言われています。愛護センターで殺処分された子たちはどうなるのでしょうか。気になって、居住する横浜市の動物愛護センターに問い合わせてみました。すると遺体は市内の公営の火葬場で荼毘に付されるとのことでした。

さらに「火葬後はどうなるのですか」と訊くと、火葬場に問い合わせてくださいとのこと。

廃棄物となって処理されてしまう可能性もあります。火葬場に電話して訊くと、提携している霊園のペットの合祀墓に葬られるとのことで、ほっとしました。ほっとはしましたが、多くの見捨てられたペットが殺処分されているという現実に胸が痛みます。

わたしは僧侶として、無縁の人の墓で供養の読経、唱題をすることがありますが、近々、横浜市保土ヶ谷区にある、無縁のペットの遺骨が安置されている合祀墓にも供養に赴きたいと思っています。