体験する仏教  

ずっと、ずっと求めていたブッダの智慧

過激な新宗教に勧誘されたら・・・

最近は、お寺にまで布教に来る仏教系の新宗教の信者がいます。キリスト教系の新宗教の信者が寺院にやってくることはないと思いますが。

我が法華道場は、立派なお堂ではなく、ごく普通の家屋ですので、法華経を学ぶ場だと知っても、聖書を携えたご婦人が訪れることがあります。

今度、そのようなご婦人が来訪された折にやってみたいことがあります。

数珠を手にして合掌し、南無妙法蓮華経を一唱した後「聖書ではなくて、一緒に法華経を学びませんか・・・。あなたの仏性を礼拝します」と言って、深々と頭を下げる。

これがやってみたいことです。

ですが、過激な仏教系の新宗教の信仰者に「一緒に法華経学びませんか」と言ってはいけません。「あなたが信じている法華経とはどのようなものですか」などと質問され、気がついたら論議が続いて二時間が経過していたといったことになりかねません。

わたしの法友、梅谷拓宣上人は昨日、同様の経験をしたそうです。僧侶にも法論を挑んでくる仏教系新宗教の信者がいるのです。

仏教、キリスト教を問わず、マインドコントロールをされているような信者には、何を言っても通じません。「西暦○○年に世界は終わります」といって、その預言が外れると「終末は○○年に延期されました」といい、これを繰り返しているキリスト系の新宗教があります。その新宗教の信者は、これに一切疑問を抱いていません。

昔、知人が仏教系の過激な新宗教からしつこく勧誘された時のことです。,勧誘する人の前で、知人はその教団の刊行物に載っている教団の中心人物の写真を破り捨て、足で踏みつけて、こう言いました。

「これで、法罰が下ったなら、オレは、アンタの信じる宗教に入信して、仏さんにお詫びするよ」

信者は絶句して立ち去ったそうです。

それから、10年以上経ちましたが、知人もその家族も健やかに生活しています。

これは一つの実際にあった話をお伝えしたまでで、わたしは、決して過激な新宗教に過激な対応をすることをお勧めしているわけではありません。

しつこく入信を迫られた場合は、どう対応したらよいのか、わたしが考えている一例を挙げます。

「あなたは、今わたしに対して、憲法で保障されている信教の自由を侵そうとしているのに気づいていますか。『あなたが信心している宗教を止めないと地獄に落ちます』とおっしゃるのは脅迫です。場合によっては警察に通報するか、弁護士に相談します」

話に乗らず、キッパリと断ることが肝要だと思います。

と同時に真の仏教者であろうとするのなら、入信を強要しようとする人と敵対するのではなく、心の中でその人に合掌をせねばならないでしょう。法華経は、どのような人も仏性(仏と成る可能性)を持っていると説いています。合掌は、その人に内在する仏性への敬いです。

今、カルト問題が大きく浮上していますが、わたしは、これを好ましいことだと思っています、このことが、本当の宗教とはどのようなものであるかを考える契機となるからです。