体験する仏教  

ずっと、ずっと求めていたブッダの智慧

春季彼岸会でのこと

昨日は、お彼岸の中日。横浜、平楽山 蓮馨寺の春季彼岸会に出仕しました。式衆は、わたしを含めて三人。

導師(ご住職)と式衆で唱える声明は、厳かな雰囲気を醸し出しました。ですが昨日の法会(ほうえ)は、コロナの蔓延防止で、参列者はお寺の役員さんのみ。法会が終了した後、檀信徒の方々は、本堂でお焼香のみをして、三々五々、お塔婆を持って墓地へと向かいました。

お塔婆は、先祖霊への感謝と冥福を祈る気持ちを込めて建立(こんりゅう)するもので、いわば先祖へのお手紙のようなもの。彼岸会では、本来は檀信徒も僧侶と共に真心をもってお題目を唱えて塔婆供養をするものであるのですが、コロナが収束していない状況では、参列して唱題できないのはやむを得ません。

法会終了後、わたしはお塔婆を建立した方々が、本堂でお焼香をしてお塔婆を受け取られる間、一人でお経を上げ、唱題をさせていただいていました。かなり長い時間であったと思いますが、読経、唱題が檀信徒の方々の祖霊に届いているように感じられました。

これは、肌で感じると言ったらよいのでしょうか。読経、唱題しているわたし自身が、深く安らいだ感じになりました。「供養が届いている」。自然とそのような思いを抱きました。

「みなさんの供養の思いは間違いなく届いていますよ」とお塔婆を建立された方々にお伝えしたいと思っています。